【ゲームエイジ総研】RPGのユーザー動向調査&分析!! ユーザーは「ゲームシステム」重視で、「マイペースでやり込みたい」意向
(以下、プレスリリースより作成)
株式会社ゲームエイジ総研(代表取締役社長:光井誠一)は、 国内唯一の「ゲームビジネスに特化したマーケティングリサーチ&コンサルティングファーム」として様々な分析を行ってきたが、今回、VRやeスポーツなど、従来のゲームの枠にとどまらない新たなエンタテイメントの隆盛により、過渡期を迎えているゲーム市場の動向を掘り下げるため、 改めて現在の“ゲーマーとは?”をテーマに、 ゲーマーのライフスタイルを掘り下げる分析を実施している。
そのような視点から、「好きなゲームジャンル」を調査することも多く、するとその度に“RPG”の人気が非常に高いという結果が出ている。日本製ゲームの長い歴史の中には、 様々なコンセプト・スタイルのRPGタイトルが存在するが、日本のゲームユーザーは、 RPGと共に成長してきたとも言えるくらい、人気かつ定番のジャンルだ。
そこで今回は、 RPGタイトル/シリーズの魅力は何なのか、 RPGにはどのような要素が求められているのかを調査した。
調査結果サマリーは以下の通り
詳細なレポートは以下の通りです。
『ドラゴンクエスト』シリーズ、 『ファイナルファンタジー』シリーズは5割以上が好きと回答
まず、 家庭用ゲーム、 オンラインゲーム、 アプリゲーム全般で、 好きなRPGタイトル/シリーズ(25タイトル/シリーズを提示)があるか聞いてみたところ、 49.5%が提示したRPGタイトル/シリーズのいずれかを「好き」と回答しました。
トップ5を見ると、 『ドラゴンクエスト』シリーズが61.2%、 『ファイナルファンタジー』シリーズが53.0%と、 いずれも半数を超えています。 次いで『ポケットモンスター』シリーズが34.6%、 『ゼルダの伝説』シリーズが26.5%、 『モンスターハンター』シリーズが16.1%と、 日本生まれのRPGタイトル/シリーズが上位を占めました。 一方で『ウィザードリィ』シリーズや『Fallout』シリーズ、 『Ther Elder Scrolls』シリーズ、 『ウルティマ』シリーズなど、 海外で開発された著名なRPGはいずれも4%未満であり、 日本のゲーマーの好意度は決して高くないという状況がわかりました。 【グラフ①参照】
好意度が最も高かった『ドラゴンクエスト』シリーズの好きな理由を聞いてみると、 「昔からプレイしているから」(36歳/男性)、 「昔からやっているワクワク感が忘れられず」(34歳/女性)のように、 子供の頃にプレイしたことがきっかけで、 シリーズ作を今も続けてプレイしているというコメントが多く見られました。 また、 「ドラクエの世界観が好き」(56歳/男性)、 「世界観がいい」(42歳/女性)という意見や、 「ストーリーが好き」(45歳/男性)、 「ストーリーが面白い」(56歳/女性)など、 世界観やストーリーが好みという理由を挙げるゲーマーが目立ちました。 長く親しんできた、 日本の王道RPGならではの安心感のようなものも評価されているのではないでしょうか。 さらにユニークな回答としては「オープニングテーマを聞いただけで泣く」(56歳/女性)のように、 故すぎやまこういち氏が手掛けた楽曲を評価する声や、 「操作性が複雑ではなく王道の冒険が行える。 世界観とストーリーや音楽がわくわくするので」(38歳/女性)のように、 ゲームを構成する様々な要素を評価する声も見られました。
続いて53.0%のゲーマーが好きと答えた『ファイナルファンタジー』シリーズは、 「昔からやっているので」(42歳/男性)、 「小さいころからファンであるためです」(39歳/男性)といったコメントが多く見られました。 また、 「世界観が多彩なところ」(35歳/女性)、 「世界観が素晴らしい」(52歳/男性)という意見や、 「ストーリーが好き」(44歳/女性)、 「物語に引き込まれるから」(35歳/女性)など、 世界観やストーリーを理由に挙げるゲーマーが目立ちました。
こちらも『ドラゴンクエスト』シリーズと同様の傾向が見られましたが、 『ドラゴンクエスト』シリーズとの違いとしては、 特に「ストーリー展開が面白くて映像のビジュアルも非常に美しいから」(53歳/男性)、 「映像と音楽が素敵」(49歳/女性)といった、 映像表現を高く評価する意見が目立ちました。
続いて34.6%のゲーマーが好きと答えた『ポケットモンスター』シリーズの好きな理由を見ていきます。 こちらも共通していたのは、 「小さい頃から遊んでいて、 飽きないから」(28歳/女性)「小さい時からずっとやってきた。 ストーリーもキャラも大好き」(29歳/女性)など、 子供の頃から長期間プレイしてきたという理由が多く見られます。 1996年に誕生した『ポケットモンスター』シリーズは25周年を迎えるIPであり、 長い期間ファンを魅了してきたシリーズであることが窺えます。
また、 「モンスターを収集したり、 育てる要素がやりがいがあるから」(28歳/男性)、 「集めることや戦って育てていくのが楽しいから」(32歳/男性)などのように、 収集・育成要素という本シリーズの最大の特徴を挙げる意見も多く見られました。 さらに「キャラクターが可愛いから」(42歳/男性)、 「キャラクターが可愛いので好きです。 」(31歳/女性)など、 親しみやすいキャラクターデザインを評価する意見や、 「甥っ子達と一緒に楽しめる」(44歳/女性)、 「子供と楽しめる」(45歳/女性)のように、 世代や年齢を越えて一緒に楽しめるという要素を挙げる意見も見られました。
RPGファンは徐々に高齢化しているが、 『ポケットモンスター』は若年層も掴む
同じRPGですが、 タイトル/シリーズによるファン層の傾向はあるのでしょうか。 トップ3の『ドラゴンクエスト』シリーズ、 『ファイナルファンタジー』シリーズ、 『ポケットモンスター』シリーズを好きと答えたゲーマーの年代構成を見ていきます。
『ドラゴンクエスト』シリーズ、 『ファイナルファンタジー』シリーズはともに40代が最も多く、 40代以上が半数以上を占めています。 一方、 『ポケットモンスター』シリーズは10~30代でそれぞれ20%以上となっており、 10~30代で約80%を占めていることがわかります。 【グラフ②参照】
『ドラゴンクエスト』シリーズを好きと答えた年代で最も多かったのは40代の33.0%で、 続いて30代の23.3%、 50代の19.9%と続きます。 第一作目の発売は1986年で、 学童期~青年期に『ドラゴンクエスト』シリーズに触れたユーザーがファンになり、 そのまま年齢を重ねながらプレイし続けてきた結果であると考えられます。
『ファイナルファンタジー』シリーズも、 『ドラゴンクエスト』シリーズを好きと答えた年代層とよく似た傾向が見られました。 最も多いのは40代で31.0%、 続いて30代28.0%、 50代19.5%と続きます。 こちらも『ドラゴンクエスト』シリーズ同様、 10代~20代の頃からシリーズ作品に触れたゲーマーが、 年齢を重ねた結果といえるでしょう。
一方、 この2シリーズと異なる傾向が見られたのが『ポケットモンスター』シリーズです。 最も多いユーザーは30代の29.1%、 ですが、 次いで10代26.2%、 20代24.9%と続きます。 シリーズ最初の作品が発売されてから25年を迎えており、 子供の頃に遊んだ層がそのまま年齢を重ねたこともありますが、 親しみやすいビジュアルデザインやゲームシステム、 アニメなど様々な展開により、 「ポケモン」IPに触れるきっかけも多く、 今でも若年層のファンを獲得し続けていることがわかります。
RPGタイトルに求める要素は「ゲームシステム」「ストーリー」「遊び方のスタイル」
続いてRPGに求める要素を聞いてみました。
いくつかの選択肢を示して調査したところ、 「ゲームシステム」が59.7%、 「ストーリー」が57.8%、 「遊び方のスタイル」が54.6%といずれも半数を超えており、 この3つの要素を重視するゲーマーが多いことがわかりました。 【グラフ③参照】
さらに要素別に詳細を見ていくと、 ゲームシステム面では「ゲームシステムのわかりやすさ」を求めるゲーマーが35.8%と最も多く、 逆に「ゲームシステムの複雑さ」は2.8%と、 ほとんど求められていないことがわかります。
また「遊び方のスタイル」では「ひとりでマイペースなプレイ」を重視すると答えたゲーマーが35.1%、 「やりこみ要素」を重視すると答えたゲーマーが31.2%と約1/3を占めました。 日本のRPGファンは、 自分のペースでじっくりと、 何度も飽きずに遊べることを求めているようです。 【グラフ④参照】
ひと言で“RPG”といっても、 この数年でゲーム性や楽しみ方は多様化しました。 長い歴史がある『ドラゴンクエスト』シリーズや『ファイナルファンタジー』シリーズが人気を維持する一方、 収集・育成ゲームの代表格である『ポケットモンスター』や、 アクション要素を研ぎ澄ませてきた『モンスターハンター』のような”新しいタイプのRPG”が成長し拡大してきました。
しかしながら、 このようにRPGが様々なタイプに分岐し、 ゲーム専用機やパソコン、 アプリゲームの様々なプラットフォームに対応するようになってきた今も、 日本のゲーマーは「ゲームシステムのわかりやすさ」や「ひとりでマイペースなプレイ」「やりこみ要素」などを重視していることがわかりました。 ゲーム性や楽しみ方は多様化してもRPGに求める意識はあまり変化していないように感じられますが、 将来ゲームユーザーの世代交代が進む中で、 【JRPG】として一定の地位を築いてき日本型のRPGがどのような進化を遂げるのか興味が尽きません。
所在地 :東京都渋谷区渋谷3-15-3 土屋・渋谷ビル7F
設 立 :2005年12月16日
代表者 :代表取締役 光井誠一
事業内容:コンサルティング および リサ―チ&アナリシス
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