【要注意!!】Chromeの通知で「渡辺謙、オンライントレードで数億円稼ぐ」という表示が出たので、見に行ってみたら…危険なページだった!! ので気をつけて!!

2022-08-02NEWS,PC,PC&ネットトラブル

「渡辺謙、オンライントレードで数億円稼ぐ」という記事を見に行ってみた時のことを書いています。

発端:Chromeのポップアップ「渡辺謙からの悲劇的ニュース」という表示が!!

 数日前に、何気なくPCでインターネットを見ていたら、以下のようなポップアップの通知が、画面の右下に表示されました。

・「渡辺謙からの悲劇的なニュース
  日本はショックを受けました!」

 という見出しが見えました。

 「え、渡辺謙さん、どうしたんだろう?」と気になってクリックしてみたところ…

記事:渡辺謙、オンライントレードで数億万円稼ぐ」という衝撃的な見出し!! ホントに読売新聞オンライン?

 読売新聞オンラインと表示されているWebサイトに、「最新:渡辺謙、また映画に出るのを待っている間にオンライントレードで数億万円稼ぐという見出しの記事が掲載されています。

 でも… え、数億万円? ギャグ? って思いますよね。(パッと見では気づかない可能性もありますが…)

CHECK1:「数億万円稼ぐ」って日本語ヘンでは?

逆に「数億円稼ぐ」だったら違和感は感じなかったことでしょう。(記事自体のネタ、日本語の文章には別の意味で違和感がありますが…)

CHECK2:よーく見るとURLもおかしい…⁉

 でも、よく見ると… URLが

https://news-stories.investing-fund.com/…

 となっていて、

https://www.yomiuri.co.jp/…

 とかではありません。明らかに不自然なんです。

 そこで、実際の「読売新聞オンライン」(https://www.yomiuri.co.jp/)のページを表示してみると…

 …というページが表示されました。そこには「渡辺謙、オンライントレードで数億万円稼ぐ」という記事は見当たりません。なので、この「渡辺謙、オンライントレードで数億万円稼ぐ」という記事は「読売新聞オンライン」を語った偽サイトの、偽記事なんじゃないか!? と思われます。

 また、自分はノートンをインストールしているのですが、このあと何らかの操作をしようとしたら、すぐにページが遮断されて、以下の画面が表示されました。

ノートンさんの反応ノートン危険なページとしてしっかり遮断!!

 ノートンさん、ありがとう!! あまりにも大胆ななりすましなので、うっかり信用してしまいそうでした。しかも、「ハリウッドスターの渡辺謙さんがやっているオンライントレードだったら、安心だ!!」と思って、自分もやってみようかな、と思っちゃいそうです。ほんとに!! 

推察:文章も不思議な日本語あり、外国人の仕業?

 記事の中身は、「多くの俳優のように、渡辺謙はロックダウンのため去年あまり映画に出ることができませんでした。オンライントレードでもう一つの収入源を見つけて数億万円稼いできました!」というような内容で、見出し同様、不思議な日本語が散見されます。なので、ちゃんと読めば、読売新聞のサイトではないことはわかると思います。(※正直な話、日本語はひどいです。だから外国人の仕業だろうと推測できます)

 が、パッと見では、渡辺謙さんの名前と写真のインパクトが大で、またレイアウト的にはおかしくないし、一見しただけでは「ちゃんとしたサイトに見える」ので、本当に注意が必要なページと言えそうです。

 記事のさらに下の方では、日本テレビのNEWS ZEROでの話だということで、有働アナも出てくるようです。(もちろん本人には無許可で勝手に使われていると推測します)

 そして、じつは数日経った今も、その後も何度も、Chromeのポップアップで自分のPCに表示されています。また、驚いたことに、URLが何度も変わっていていろんなURLでこの偽記事を表示しているようです。そういうわけで、何度も違うURLで広告としてしつこく表示されるので、本当に気をつけてください!! みなさま。

(追記)

追跡調査:記事をスクロールして続きを確認!

 何度も表示されるので、ようやく記事を下にスクロールした部分を読むことができました。記事全文がわかったので、もう少し詳しくお伝えします。上記の記事の続きの部分は、以下のようになっていました。

記事後半日テレ「NEWS ZERO」有働アナ渡辺謙さんにインタビューしたという体の捏造記事!!

 …というところを見るとわかるように、有働アナが日テレの番組「NEWS ZERO」で渡辺謙さんにインタビューしたという体裁になっているようです。かなり大胆な、また壮大な捏造記事であり、完全なフェイクニュースです。Googleさんも、これポップアップで出しちゃダメだと思います…(通報したら、出なくなるのかな?)。

(追記2)

 ちなみに、その後しばらく経つと、自分のPCには全く表示されなくなりました。でも、その後コメントをいただくことがあるので、またまだ活動が継続しているフィッシングサイトのようです。

CHECK3:Chromeの「設定」→「プライバシーとセキュリティ―」から変更可能

※ Google Chromeの「設定」(ブラウザの右上のメニューから)→「プライバシーとセキュリティ」→「サイトの設定」→ここでポップアップやブロックするサイトの設定が可能です。設定をいじるだけなので、この作業自体は簡単です。が、サイトのURLを変更して、たびたび表示してくることも考えられるので、油断は禁物です。

CHECK4:テスラのあのイーロン・マスクも登場!?

 つづいて、さらに記事をよく見てみると、

 なんと、あのイーロン・マスク氏も登場します。そして、どうやらBitcoin Bankというサービスをイーロン・マスク氏が使っている、ということを言いたいようですね…。

判明:最終的な誘導先はBitcoinBank

 …という記事になっていました。

 要は、こちらのサービス(Bitcoin Bank?)に登録させよう、と誘導する捏造記事でした。(投資サービスのようなので、お金を預けさせようとするはず、です。気をつけてください)

 自分は、試してはいませんが、こんな大ウソをついて人を集めているサービスを信用するのは、相当危険だと思われます。なので、十分に注意をされてください!!

登録した場合:登録するとイギリスから電話がかかってくる?

(追記2)

 登録された方の情報によりますと、イギリスから電話がかかってくるそうです。やはり海外から日本人を狙った、何らかの詐欺的な行為のようです。

 もちろん、イギリスから、と言っても、イギリス人がやっているとは限らないですし、何人がやっているのかはわかりませんが、暗号通貨を使った投資案件の体で、参加者、お金を集めている組織がイギリスに何かしらの拠点を置いている、ということでしょうか…。

ACTION:フィッシング詐欺サイトとして通報

 ちなみに自分は、Google の「フィッシング詐欺の報告」というページ(以下参照)に行って、こちらのURLを入力して、虚偽の内容を報告しました。(※Googleには、このような悪質なサイトの通報をユーザーから受け付けています)

・Google 「フィッシング詐欺の報告」ページ
https://safebrowsing.google.com/safebrowsing/report_phish/?hl=ja

 すると、以前Amazonを語ったフィッシングサイトの記事でも書きましたが、報告後にこのようなメッセージが表示されます。

「Googleにご報告いただきありがとうございます。これで報告は完了です。よろしければこちらもご覧ください。
1.ウェブ環境の安全性向上に貢献したご自分の功績を、しばしの間たたえてあげましょう。
2.ご近所の方や友人、親類の方に電話をかけたり、メールや手紙を書いたりして、フィッシングの内容とそうした脅威から身を守る方法について説明しましょう。
3.Stopbadware.org にアクセスしてパソコンに感染する可能性のあるマルウェアの詳細について確認しましょう。」

 …と書かれているのですが、この1番の「ウェブ環境の安全性向上に貢献した自分の功績を、しばしの間たたえてあげましょう」というメッセージが、とても好きです。なので、しばしの間だけですが、自分で自分をたたえることにしています!

 みんなも、怪しいサイト等を見つけたら、ウェブ環境の安全性向上に貢献して自分をたたえましょう!!

結論:「渡辺謙数億万円トレード」のポイントと対策 まとめ

 …ということで、この「渡辺謙、数億万円をオンラントレードで稼ぐ」という記事についてまとめると、以下のようになります。

「渡辺謙、数億万円をオンライントレードで稼ぐ」の要点

今回のポイント

・URLを見ると、読売オンラインとは無関係の、全く別のサイト
・なので、渡辺謙、有働アナ、イーロン・マスクはおそらく無関係
・BitcoinBank というサービスに誘導・登録されるのが目的
・登録するとイギリスから電話がかかってくるらしい
・捏造記事&フィッシング詐欺と思われるので、要注意!!

 このような美味しい話は、ついつい気持ちが前のめりになりがちですが、自分のお金や個人情報をWeb上でやり取りする場合は、以下の点に気をつけましょう。

Web上でのやりとりで特に気をつけるべきこと!

以下の点に気をつけて!!

・バナー、リンクなどを簡単にクリックしない
・URLを調べてみる(クリックせずに調べられます)
・サービス名や関連情報をググってみる
・サービス事業者の情報がちゃんとしているか調べる
・おいしそうな話は最低ひと晩は寝かせて、考える!

 以上です。

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