【ハナペンマンのゲーム日記】その11 PCエンジン mini でいちばん遊びたかったゲームは…

2020-12-21ゲームハード,ゲームレジェンド,ハナペンマンのゲーム日記,ハード,家庭用ゲーム

 前回、PCエンジン miniのマルチタップとターボパッドが届いたこと(その10)を書きました。でも、PCエンジン miniの収録タイトルの中で、いちばん遊びたかったゲームは、じつは、マルチタップは関係なくて、じつは『SNATCHER』でした。

 PCエンジン miniが届いて、電源を入れて、いろんなゲームを起動してはまた別のゲームに切り替えて…と一通りいじってから、最初にじっくりプレイしたのは『SNATCHER』です。

 (前回も書きましたが)当時、自分はPCエンジンを持っていなかったので(高くて買えなかった)、『SNATCHER』も未プレイでした。でも、名作だということは知っていたし、何よりもあの小島監督の作品なので、ずっと遊んでみたかったんですが、遊んだことがなかったんです。

 それから、理由のひとつは、年末年始にずっと『DEATH STRANDING』を遊んでいて(『デススト』が衝撃的なくらいに面白かったので)、小島監督はやっぱりすごいなあ、小島監督作品をもっと遊びたいなあ、っていう気持ちになっていたことも、あります。

 だから、PCエンジン miniが発売されたら、やっと『SNATCHER』が遊べる! って思ってました。

 遊んでみて思ったのは、『メタルギア ソリッド』シリーズ、『デススト』と同様に、そのゲームの世界の世界をきっちり作り、キャラクターの設定や過去、その世界の歴史的な出来事、文化・科学などが作りこまれており、そこでプレイヤーにある程度自由に遊ばせて、よりその世界を感じさせる構造になっている、というところは共通していました。

 さらに、メタルギアも出てくるし、元々KONAMIの本社があった神戸が舞台だったり。

 しかも”大爆発”や”大惨事”と呼ばれる、特異な大事件があったこと、それがゲームの中でも大きな位置を占め、物語のカギを握っていることは、『デススト』にも通じています。

 大きく違うのは、主人公のギリアンがめっちゃめちゃセクハラ発言をしたり、セクハラ的なコマンドが選べること!!(まあ、昔のアドベンチャーではよくありましたが…w) でも、これをよくぞこのまま発売してくれたなあ、と思います。

 このへんは、PCエンジン miniという商品については、なるべく当時のまま、ある意味で1980年代の世の中の空気を再現しようという意図があったのかもしれませんが、それはとても正しいというか、ありがたいとうか、重要なことだと思います。ゲームの歴史を正しく構成に残そうということにつながっていると思うので。そこはKONAMIさんは頑張ったと思います。

 あと、超余談なのですが、ネオ・コウベ・シティの名街並みの中にネオンサインとか、巨大なディスプレイ広告があって、そこに表示される広告にはビデオフォンの番号が出てくるんです。

 それをメモったりしておけば、ゲーム内でプレイヤーが好きな時に、番号を押して、ビデオフォンをかけることができるのですが、そこにKONAMIの番号があって、そこにかけると、なんと!! 当時、コナミの美人広報として有名だった、早坂さんが出てきます(残念ながら声というか文字だけで、絵・映像は出てこないのですが)。

 そして、何度もかけると、早坂さんがいろいろなことをおしえてくれたりするんです。

 こういうところのネタというか、半分ギャグというか、面白がらせ方が、たまらないです。

 アドベンチャーゲームとしても、一度選んだコマンドを選ぶと、違うメッセージが返ってきたり、いちいち面白がさせようとしてくるんで、手を抜かないというか、そういう細部にこそ、力を入れて作っているのがよくわかります。

 一方で、ゲーム進行上、無駄なコマンドは非表示にしてくれていたりするので、ほどよく親切にもなっている。

 物語に触れることはネタばれになるので、書きませんが、話としてもとてもおもしろかった。あと、80年代はまだまだSFアドベンチャーが、物語としての力を持っていた時代で、SF的なネタが満載なのも、自分のような世代には最高でした。

 このころのお話は、やっぱり、クルマが空を飛んだり、自動運転してたり、ロボットやアンドロイドが登場しないと、ダメですよね。

(続く)