【オヤジでもわかるゲームな話(アーカイブ53)】 インディーゲームの祭典Bit Summit 7 開催! (2019年6月)

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世界中のインディゲーム開発者とファンが京都に集結! 来場者数は17000人超(前年比1.6倍)に

 6月1日、2日の2日間、京都市勧業館みやこめっせにて、日本最大級のインディーゲームの祭典、ビットサミット(今回の正式なイベント名は“BitSummit 7 spirits”)が開催され、100タイトルを超える作品が集まり、週末ということもあり多くのゲームファンや家族連れが来場した。インディーゲームというのは、independent gameの略称で独立系のゲームという意味だが、広義では、個人から同人サークル、小規模な開発会社や新規参入系のゲームメーカーなどか開発したゲームまで指すこともある。

 そもそも、ビットサミットは、日本のインディーゲームを広く世界に届けることを意図して、毎年京都で開催されているゲームイベントで、京都在住の外国人クリエイター世界中のインディーゲームクリエイターや、ゲームファンが集まる一方、毎年規模が拡大し、知名度も高くなっているせいか、地元の家族連れや小学生くらいの子供たちの姿も目立つようになっており、今回の来場者数は17038人前年の1.6倍に達したという。

 会場内には、100作品を優に超える個性的なゲームのブースが所狭しと並びつつ、任天堂のSwitchで発売されているインディーゲームコーナーや、ソニー・コンピュータエンタテインメントのPlayStationのインディーゲームコーナー、多数のインディゲームのパブリッシャーのエリアから、ゲームのグッズエリアなどもあり、インディーゲームの祭典という以上に、その枠を超えた広がりを感じさせる、ゲーム好きの祭典と言ってもよいイベントだった。

 また、中国・上海、オランダ、メキシコ、クロアチア、台湾などの海外ゲームブースや、IGNなどの海外メディアのブースがあったり、日本在住の外国人クリエイターの作品も多数展示されており、外国人の比率がとても高く、会場全体に海外のイベントのような雰囲気もあふれているのも特徴だ(元々日本在住の外国人クリエイター、ジョー・ミルキー氏が日本のインディゲームを海外に広めたいとの意図で企画したのが始まり)。

 筆者が感じたのは、インディーゲームには、個人のアイディアや個性が画面に直結するような、パッと見ただけで「おもしろそう!」 とか「独特!」と感じさせる作品が多く、実際遊んでみると、ゲームの根幹にある楽しさや個性が瞬時に伝わってくるのが多いということ。そんなゲームをすぐ隣へとはしごして遊び倒せる環境は、オリジナルなゲーム性を求めるゲームファンにはたまらないくらい魅力的で、開場の規模感もちょうどよかった。さらに、開発者(の一部のスタッフや代弁者ではなく)本人とその場で気さくにゲームの話ができることも、楽しいことこのうえない。多くの知人から「ゲーム好きが集まっているので、ゲーム好きは絶対に行くべきイベント」と聞いていた通りのイベントだった。

 最終日には、事前にノミネートされた作品の中から、それぞれのジャンルの最優秀賞と、メディアが選ぶ作品賞が発表された。こちらは表にまとめたので、チェックしてみてほしい。

朱色賞は『RPGタイム!~ライトの伝説~』! アワード受賞作品はこれだ!

 最優秀賞である”朱色賞(バーミリオンゲート賞)”とファミ通.com賞を受賞したのは『RPGタイム!~ライトの伝説~』。手描きのマンガがそのまま動くようなインパクトのある作品で、手描きやマンガ風の設定を活かしたギミックも満載のRPGだ。

会場でひときわ注目を集めていた『RPGタイム!~ライトの伝説~』。

■BitSummit7 Stirits アワード

アワード名受賞作品開発
革新的反骨心賞SymbioJesper Bergman, Hangning Zhang, Kaijun Wang, Kristina Stiskaite, Alexander Sinn, Merve Metinkol
ビジュアルデザイン最優秀賞39 Days to MarsIt’s Anecdotal
オーディオ・デザイン最優秀賞NO STRAIGHT ROADSMETRONOMIK
ゲーム・デザイン最優秀賞The MISSING―J.J.マクフィールドと追憶島ーWhite Owls
インターナショナルアワード賞MφrkreddHyper Games
ポピュラーセレクションアワードオバケイドロ!フリースタイル
朱色賞(バーミリオンゲート賞)RPGタイム!~ライトの伝説~DESKWORKS

■メディアパートナーアワード

アワード名受賞作品開発
ファミ通.com賞RPGタイム!~ライトの伝説~DESKWORKS
電撃PlayStation賞WattamFunomena
GameSpark賞Phantom BrigadeBrace Yourself Games
ガジェット通信賞OUTRIDER MAKO~露払いマコの見習い帖~asamadogames
IGN Japan賞ファイアーガールDejima
4Gamer.net賞Star  RenegadesMassive Damage

 ちなみに、次回の開催は、2020年5月9日、10日とのこと。その前後に京都観光を組み合わせて、京都に行ってみるのもアリだ。なお、前日の金曜日には前夜祭なども開催されたりするので、開催が近づいたら、それも合わせてチェックするとよいと思うぞ。 (※残念ながら、今年 2020年のビットサミットはコロナウイルス感染拡大の影響を受け、3月11日に中止が発表されました

会場の様子を写真でお届け

会場への入り口。
ちょっと引いてみた会場の様子。
多数のステージイベントには国内外の著名クリエイターやゲーム関係者が登壇。「ブラッドステインド」の開発者IGAこと五十嵐孝司氏も登場。

2大ゲームメーカーもインディゲームのブース出してます!

任天堂の公式サイト内にあるIndie WorldのCafeということですね。(ただしコーヒーは出ませんん)
Switchでさまざまなインディゲームが遊べた! 子供は入場無料だった。
 
PlayStationのインディーゲームコーナーも人気。
PS4用タイトル14本、PS VR対応タイトル5本が遊べた!

あの大手開発会社もブースを出展!!

日本を代表するゲーム開発会社プラチナゲームズの稲葉敦志氏、神谷英樹氏の姿も(プラチナゲームズのブースではTシャツを販売)。
あの、Onion Gamesのブースも!  『勇者ヤマダくん』を展示。

上海産のインディゲームのブースも。
インディーゲームの開発ツールでもある「アクションゲームツクールMV」(KADOKAWA)も出展。
オランダのゲームはぐっとくるものが多かった!

筆者が注目したゲームも多数あったので、ざっくり紹介!

京都在住のロシア人と日本人の夫婦が開発した作品「SHORES UNKNOWN」。
独特のグラフィックとデザインが光る「恐怖の世界」。
疲れ切って、だらっとしまくったキャラを動かす、中国のゲーム「ツカレタマン」。ユルさがいい。
クレーンで建物を壊す、一風変わった対戦ゲーム。わかりやすさも魅力。

他にも…

実際に翼を装着して遊ぶゲームや…
レジ袋でチャーハンを作るゲームとか…
放水が気持ちよさそうなゲームも…!!

…などなど、いろんなゲームがありました。見ていて飽きません!

会場で見かけたステキなお姉さんたち!

フードエリアもありました!

スタンプラリーもやってました。

その他にもいろいろなコーナーやブースが…

i am 8bit ブースではレコ―ドやグッズを販売。
地元京都の、立命館大学ゲーム研究センターのブースも。
ファミコンなどをモチーフにしたTシャツで有名な、THE KING OF GAMESのブースも。

今年のBit Summitは残念ながら中止になってしまいましたが、次回以降に開催される時にはぜひまた参加したいと思います。

※今回の記事は当時の紙面よりも写真点数を大幅に増やして掲載しました。