【ルール/審判】バッターが打った打球が2度バットに当たったら…⁉ ファウル? アウト?

2022-06-05ハナペン野球教室,ルール,審判

 またまた、先日の少年野球チームの練習試合で起きたことです。

 打者がバッターボックス内で打った打球がバウンドしてもう一度バットに当たりました。このような場合の2度打ちは「ファウル」となるのですが、バントをしながらバッターボックスを離れていたらい? 小飛球がフライになってファウルゾーンで当たったら? あるいは、放り投げたバットがボールに当たったら? というケースもあり得ます。

 バッターの位置、打球の位置などの状況によって「打球が2度バットに当たった」の判定が変わるのかどうか? 調べてみました。

 結果は以下の通りです。

打球がバットに2度当たった場合はどうなる?

打者の場所判定
バッターボックス内ファウル
バッターボックス外フェアゾーン打者アウト
バッターボックス外ファウルゾーンファウル(故意に当てていない場合)
打者アウト(故意に当てた場合)

・バッターボックス内、およびファウルゾーンにいる打者のバットに打球が2度目に当たった場合、基本的には「ファウル」になります。

 が、

フェアゾーン故意にバットを当てた場合は、打者がアウトとなります。

ということになります。

 また、打撃の正しい仕方としては、「両足が打席内(ライン上を含む)に入っていなければならない」と規定されているので、どちらかの一方の足、または両足が打席(ライン上を含む)から、完全に出てしまった場合は、反則打撃として「打者はアウト」の宣告をされることになります。

 ちょっと話が変わってしまいますが、バントの時などはとくに注意が必要です。バッターボックスの白線(ライン)に少しでも足が触れていればセーフ(正規の打撃として認められる)ですが、どちらか片方の足がライン(バッターボックス)から完全にはみ出してバントをしている場合は、「打者アウト」となります。子供たちは、けっこうこれやってしまいます…。球審はとくに要注意です。(ただし、空中に足がある場合はOKなので、これはこれで別途記事にした方がいいかも、という気がしてきました)

放り投げたバットにボールが当たったら…?

 打者は、打撃後にバットを放り投げたり、置いたりして、打者走者として1塁に向かいますが、そのバットにあとからボールが当たった場合はどうなるのでしょうか? 

・基本的に、故意に打球に当たるようにバットを置いたり、投げたりしていない場合は、そのままプレイが継続します(インプレイ)

 たとえば、回転のかかった打球がバウンドしてライン際で打者が置いたバットに当たった、というようなことは起こりえますが、バットに当たってもフェアゾーンで当たって、打球自体がフェアとして処理される打球であれば、フェアの打球としてプレイが継続します。つまり、インプレイのまま、です。ファウル地域で当たればそのままファウルとなります。

 これに反して、打った打球にバットを投げて当てた場合は、(最初の記事の前述の通り)「守備妨害」となるので、明らかに異なる対応になります。置いてあるバットに当たるのは、故意ではないので、「守備妨害」 にはなりません。また、折れたバットが飛んで行って打球に当たった場合も、故意ではないので、「守備妨害」にはなりません。