【NEWS】中小企業の64%がテレワークNG! 許可されていても書類整理のために出社、という実態が…(freeeのアンケート調査)

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 freee株式会社(本社:東京都品川区、CEO:佐々木大輔、以下「freee」)は、2020年4月13日、1~300名規模のスモールビジネス従事者1146人に対して、「テレワーク」に関するアンケート調査を実施した。

 その結果、以下のような実態…

・中小企業の64%がテレワークを許可しておらず、許可されていてもテレワーク中に出社しなければならない人は77%も!
・出社理由として「取引先から送られてくる書類の整理作業」が最も多く、産業界全体でペーパーレス化を推進することが急務!
・出社対応が必要な書類Top3は「契約書」「請求書」「経費精算の申請書」。社外へのペーパーレス化の働きかけだけでなく、社内申請書の電子化も必要!

 が明らかになったとのこと。

中小企業のテレワークの実態

 中小企業の64%がテレワークを許可しておらず、許可されていてもテレワーク中に出社しなければならない人が77%もいる、というような現実について、より詳細にお伝えしよう。

 まず、「テレワークの許可」について質問すると、64.0%の方が「許可されていない」と回答。
 また、残り36%のテレワークが許可されている人に「テレワークで働いている際に、出社する頻度」について聞くと、「ほぼ毎日」が16.3%、「週に2,3回程度」が21.6%、「週に1回程度」が21.1%、「月に2~3回程度」が17.7%と、出社しなければいけない人は77%もいることが分かった。

 このように、スモールビジネスにおいては大多数の人々が何らかの理由で出社せざるを得ない、という状況が浮かび上がってきたという。

 それでは、さらにグラフを見ながら、より具体的な実例を見ていこう。

■出社理由として「取引先から送られてくる書類の整理作業」が最も多く、産業界全体でペーパーレス化を推進することが急務!

 続いて、「テレワーク中でも出社が必要となる理由」について質問すると、「取引先から送られてくる書類の確認・整理作業」が38.3%と最も多かった回答です。その他に「請求書など取引先関係の書類の郵送業務」が22.5%、「契約書の押印作業」が22.2%と、いずれもバックオフィス業務で紙やハンコの押印が必要な作業のために出社が必要となっている人が多いことが分かる。
 また、「社内の業務システムがオフィスからしかアクセスできない」が21.8%、「社内の紙による書類の申請・承認(押印やサインなど)作業」が17.1%、「社内資料の大部分が紙ベース(確認・印刷)」が14.2%と、社内の業務システムや業務フローがテレワークに対応できておらず出社が必要となるケースも多いようだ。

■出社対応が必要な書類Top3は「契約書」「請求書」「経費精算の申請書」。社外へのペーパーレス化の働きかけだけでなく、社内申請書の電子化も必要!

 「出社しての対応が必要となる書類について」質問すると、最も多かったのが「契約書」45.9%、続いて「請求書」45.0%と多く、取引先など社外とのやり取りを紙に依存したフローにしていることが要因であることがわかる。さらに、「経費精算の申請書」40.2%と、社内フローでも紙に依存していることが回答数からもわかり、社外とのやり取りをペーパーレス化するだけでなく、社内申請書もペーパーレス化する必要があることが明らかになった。

■有効だと思う対策Top3は「ノートPCの持ち出しの許可と通信回線準備」「データ共有のクラウド化」「書類のペーパーレス化」

 また、「テレワーク推進にあたり、あなたの職場で有効だと思う対策について」質問すると、「ノートPCやモバイルなどの持ち出し、および通信回線」と答える人が32.8%、続いて「ファイル保管・データ共有のクラウド化」が26.5%、「書類の電子化(ペーパーレス化)」25.1%と、自宅でも通常業務を行うためにクラウドを活用しペーパーレス化していくことが有効だと思っている人が多いことがわかった。

■74%の企業がテレワークに関する課題解決できそうな目途が立っていない!

 「テレワークに関する課題が実際に解決できそうな時期」について質問すると、「見込みは立っていない」と回答した人が74.2%と大半を占めた。現状の課題や解決策は見当ついているものの、実際に取り組む目途が立っていないことが明らかになった。

■freeeはコロナ対策支援プロジェクト「PowerToスモールビジネス」を開始、テレワークノウハウや融資・助成金等についてのオンラインセミナーを開催

 (以下プレスリリースより引用)

 freeeは、4月21日にスモールビジネスに向けた新型コロナ対策支援プロジェクト「PowerToスモールビジネス」を開始しました。「PowerToスモールビジネス」は、個人事業主や中小中堅企業に向け、freeeが提供する、新型コロナ対策支援のプロジェクトの総称です。「スモールビジネスを、世界の主役に。」というミッションを掲げるfreeeにおいても、強みを活かせる継続的な支援をおこなうことを目的とし、本プロジェクトを開始しました。来月予定しているオンラインセミナーでは、3月より全従業員テレワークを実践してきたfreeeのバックオフィスを支える経理担当、労務担当やカルチャー推進担当が、テレワークでも効率的に、そして一体感を保ちながら業務を進めていく具体的なノウハウをご説明します。他にも融資・助成金・補助金等についての情報も発信してまいります。

「PowerToスモールビジネス」特設サイト:https://www.freee.co.jp/power-to-smb/
※経理セミナー、労務セミナー、カルチャーセミナーを5月に予定しており、特設サイト内で随時公開してまいります

■freeeが提供する関連サービス
・クラウド会計ソフトfreee(https://www.freee.co.jp/
・クラウド人事労務ソフトfreee(https://www.freee.co.jp/hr/

■調査概要
調査方法:インターネット上でのアンケート調査
調査対象:1~300名規模の中小企業従事者 1146名
調査実施日:2020年4月13日

(編集部より)

 個人的には、かなり衝撃的な情報でした。自分の知り合いも大手の会社員は、テレワークをしているの人が多いのですが、IT系じゃなかったり、デジタルと距離感がある中小企業の実態は、こういうことなのか!? ということが浮き彫りになった形だと思います。これでは、外出の8割削減は不可能ですよね。生きていくためにはお金が必要で、お金を受け取るにはそのための作業・手続きが必要で、その作業・手続きが中小企業においてほぼテレワーク化できていない、あるいはこのタイミングにおいてもテレワーク化のための努力が足りていない、ということなのかな、と思いました。

 大半の理由は、会社間の契約書や請求書の処理が紙ベース(郵送)であることと、社内のミーティングや決済が会社じゃないとできない、ということなので、そこはいずれもデジタル化、オンライン化がしやすいところだと思うので、ルールを変えるための話し合いや、共有ができてないだけ、と感じます。だから、ルールを変えましょう、と偉い人が言えば済むんじゃないかな、という気がします。最悪でも、メールでやろうとかでも済むというか…。

 この機会に見直せないとしたら、どんな変化にも対応できないんじゃないかな…という意味で、日本の未来が心配になりました。個人的に。