【NEWS】興和株式会社と伊藤忠商事が、未配布分の布製マスクをすべて回収することを発表。ということで、2社のプレスリリースを見比べてみたら…

新型コロナウイルス関連

 すでに様々なメディアが報じている通り、新型コロナウイルス対策として日本の全世帯に2枚ずつ配るとしていた布製マスクに汚れや異物混入があった問題で、マスクを納入した興和株式会社と伊藤忠商事は、未配布分をすべて回収すると発表した。

 興和株式会社の発表(プレスリリース)は、以下の通り。

https://www.kowa.co.jp/news/2020/press200423.pdf

 伊藤忠商事の発表は(プレスリリース)は、以下の通り。

https://www.itochu.co.jp/ja/news/press/2020/200423.html

 念のため、以下に両社のプレスリリースを引用し、以下に張り付けておきます。ぜひご確認ください。

興和株式会社のプレスリリース

2020年4月23日

各位

興和株式会社

布製マスク(ガーゼマスク)の対応について

 この度の新型コロナウイルス感染症によってお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りしますと共に、ご遺族の皆様に謹んでお悔やみを申し上げます。また、現在感染症に罹患されておられます皆様に心よりお見舞いを申し上げます。
 興和株式会社は、3月5日付のプレスリリースでお知らせしたとおり、政府からの要請のもと、広く海外に展開している繊維事業の経験を活かし、中国を中心とする海外の生産協力工場を活用した布製マスクの緊急生産を推進してまいりました。
 こうした中、今般、政府へ提供した布製マスクの一部から不良品に該当する旨の報告を受けました。当社といたしましては、この度の事態を真摯に受け止め、未配布分につきましては全量回収の上再検品し、生産協力工場における検品体制への指導強化を行うと共に、日本国内における全量検品を行ってまいります。
 なお、弊社が国内で生産・販売しております「三次元マスク」シリーズにつきましては、医薬品に準じた製造設備のもと、徹底した衛生管理を行った日本製の不織布マスクです。弊社は引き続き、皆様に安心・安全な商品としてお届けしてまいります。

伊藤忠商事のプレスリリース

厚生労働省向けの布製マスクについて

2020年4月23日

 このたびの新型コロナウイルス感染症によりお亡くなりになった皆さまのご冥福をお祈りいたしますと共に、罹患により闘病中の皆さまに心よりお見舞いを申し上げます。また、医療従事者をはじめ感染拡大防止にご尽力されている皆様へ深謝申し上げます。

今回、話題となっています厚生労働省向けの布製マスクにつきまして、弊社の立場を以下の通りご説明致します。

1.受注の経緯に関して
政府は国内マスクメーカーに生産を要請したものの、必要とする数量に対して十分な量を賄うことができませんでした。そこでマスクメーカー以外の企業にも生産要請を行い、その一環として当社にも強い要請がありました。弊社としましては国家の緊急事態でもあることから、新型コロナウイルス感染拡大防止の一助になればと考え、対応をさせて頂く事と致しました。

2.生産に関して
緊急事態により、世界的にマスク需給が逼迫し、国内のマスク専用工場には生産余力が全くなく、海外においても生産スペースの確保は極めて困難な状況となっておりました。かかる状況下、当社のネットワークにて海外の衣料品縫製工場に生産スペースを特別に確保しました。尚、製品の均一性を保つため、国内マスクメーカーより仕様書と生地の供給を受け、それに基づき生産を請負っております。

3.検品体制に関して
緊急性が求められていることから、当初生産分は縫製工場での自社検品後、厚生労働省に納品を行いましたが、同省より、各社から調達をしたマスクの中に不良品が発生しており、検品を強化するようにとの指示がありました。当社は未配布分を全量回収すると共に、今後納品するマスクは、現地縫製工場における通常の検品に加え、輸出前の外部業者による検品、さらに日本に輸入後も当社社員も数十名立ち合いのもと、専門業者による検品と三重の全量検品体制を敷き強化を図っております。

当社は、政府からの要請に基づき、新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた取り組みに出来る限りの協力をさせて頂く所存です。


 興和株式会社、伊藤忠商事の両社のプレスリリースを見ていただきました。内容的に説明の度合いがかなり違いますし、説明している箇所が違いますよね。というわけで、そこからいろいろと想像できること、解釈できることが出てくるわけですが、あくまで想像なので、これ以上は書かないでおきます。

(※この記事のタイトル画像として使われているマスクはあくまでのイメージです。今回、政府から配布されたものではありません)