【GAMEMO】Nintendo Switchで遊ぶ古き良きADV『刑事J.B.ハロルドの事件簿』シリーズを紹介

GAMEMO,家庭用ゲーム

『刑事 J.B.ハロルドの事件簿』シリーズは、アルティから発売されたコマンド選択型アドベンチャーゲームで、PC88をはじめ多くのパソコンやファミコンなどの家庭用ゲーム機に移植された人気作品です。ハードボイルドな雰囲気と人間関係の背景までしっかり描かれたストーリーは、今も多くのファンに愛されています。

『刑事 J.B.ハロルドの事件簿 マーダー・クラブ』

リバティタウン郊外にて、男性の死体が発見された。
被害者はロビンズ商会社長、ビル・ロビンズ。
死因は、鋭利な刃物の刺し傷による出血多量。
殺害された理由は、痴情のもつれか、それとも金銭トラブルか……。

『刑事 J.B.ハロルドの事件簿 マンハッタン・レクイエム』

リバティタウン警察殺人課刑事 J.B.ハロルドに 1 通の手紙が届いた。
差出人の名前は「サラ・シールズ」。
先の事件で関係者 の1 人だった元ピアニストからだった。
そんな J.B.の元に刑事を退職した先輩ジャドから連絡が入る。
「サラが死んだ…」と。
彼女の死に疑問を感じたJ.B.は、彼女が亡くなったマンハッタンへと向かうのだった。

『刑事 J.B.ハロルドの事件簿 キス・オブ・マーダー』

ひとりの美女が殺害され,彼女に預けられていた稀代の宝石が盗まれた。
ューヨークにやってきた刑事J.B.ハロルドは、旧知の間柄だった女性を殺害した犯人を見つけだすため、たった1人の捜査を開始する。

『刑事 J.B.ハロルドの事件簿』シリーズの魅力

『刑事 J.B.ハロルドの事件簿』シリーズの第1作『マーダー・クラブ』が発売されたのは1986年。当時はコマンド選択式のアドベンチャーゲームが全盛期で、メーカー側もユーザーに長時間遊んでもらうために不必要な選択肢が多かったり、どこで間違ったのかがわからないバッドエンドなどが多数ありました。
こちらのシリーズはそんな心配はなく、ちゃんと考えて捜査をすれば、正解にたどり着けます。また、どうしてもわからない場合は、コマンド総当りでもストーリーを進めることが可能です。
ゲーム自体は地道に歩き回って証言を聞き、証拠を集めていくので非常に地味です。結末もひとつだけですのでプレイ時間も10時間くらいと短めで再プレイにも向いていません。
でも推理小説の文庫本も今では1000円くらいしますので、小説を1冊読んだ気分になればいいと思います。

そしてなんと言っても落ち着いたグラフィックやジャズっぽい音楽、アメリカの片田舎が舞台という、中二病に罹患した少年が夢中になる「他とは違う何か」を感じさせてくれるゲームでした。主人公も少年探偵やかっこいい青年ではなく渋いオッサンですし、ハードボイルドな雰囲気も人気のひとつでした。

今ではオープンワールドで解決方法がたくさんあるアドベンチャーが人気ですが、たまにはストーリーで魅せる一本道ゲームもおもしろいと思います。

同じ俳優と同じセットで作られた別の映画

最後にひとつだけ注意点があります。『刑事 J.B.ハロルドの事件簿』シリーズの『刑事J.B.ハロルドの事件簿 マンハッタン・レクイエム』と『刑事J.B.ハロルドの事件簿 キス・オブ・マーダー』は、手塚治虫のマンガのように同じ顔の登場人物が別の名前で登場します。その上、建物は猿渡哲也のマンガのように同じCGの建物が別の建物として登場します。

これは当時、『刑事J.B.ハロルドの事件簿 キス・オブ・マーダー』は番外編という位置づけで、『刑事J.B.ハロルドの事件簿 マンハッタン・レクイエム』を持っていないと遊べませんでした。後になって他機種に移植される時に単独で遊べるようになりました。
なので、この2作品を連続で遊びますと登場人物の名前や人間関係や建物の役割が混乱して覚えられないという状態になりやすいです。
とりあえずセール期間中に購入しておいて、3作目は他のゲームを1回挟んでからプレイすることをおすすめします。

by GAMEMO編集部


株式会社コンフィデンスが運営しているゲームメディア。最新のゲームから懐かしいゲームの思い出に海外で話題になったゲームのうわさ話に始まって、ゲーム業界で働きたいという人に向けた就職や転職に有益な情報まで。ゲームに関係する情報を揃えています。
https://gamemo.confidence-media.jp/