【NEWS】国民的RPG『ドラクエ』のゲームデザイナー堀井雄二氏がGDC2022にて生涯功労賞を受賞!! 堀井さん、おめでとうございます!!

2022-03-04NEWS,ゲームレジェンド,ゲーム会社,家庭用ゲーム

 本日、『ポートピア連続殺人事件』や『オホーツクに消ゆ』、『ドラゴンクエスト』シリーズ、『いただきストリート』など、数々のゲーム作品で知られるゲームデザイナー、堀井雄二氏がGDC(Game Developers Conference)にて、生涯功労賞Lifetime Achievement Award)を授賞したことが明らかになりました。

 ドラゴンクエスト宣伝担当ツイッターや、堀井雄二氏自身のツイッターアカウントもそのことを報じています。

堀井雄二氏はどんな人?

 兵庫県の淡路島(洲本市)出身。1954年生まれ。早稲田大学在学中からライター業、放送作家等を行う。エニックスが開催した第1回ゲーム・ホビープログラムコンテストの取材がきっかけで、自らも応募をしたところ、『ラブマッチテニス』が入選。

 その後1983年に『ポートピア連続殺人事件』、1984年に『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ』、1985年に『軽井沢誘拐案内』をリリース。

 また、その頃アップルの見本市にも取材に行き、そこでアメリカで誕生したばかりのコンピューターRPGと出会い、1986年にファミコンで『ドラゴンクエスト』を発表した。『ドラゴンクエスト』(通称『ドラクエ』)はシリーズ化され、アクションが上手くなくても、大人でもハマれるゲームとして定着し、日本でもっとも人気のある国民的ゲーム作品に成長し、モンスターを育成する『ドラゴンクエスト モンスターズ』シリーズや、アーケード用カードゲーム『ドラゴンクエスト モンスターバトルロード』シリーズ、アクションRPGの『ドラゴンクエストヒーローズ』シリーズなど、本編のナンバリングタイトル以外にも様々な作品が派生し、数多く発売されている。

 ちなみに『ドラクエ』関連では、近年ではスマートフォン用ゲームでも、GPSを使った『ドラゴンクエストウォーク』、対戦型カードゲーム『ドラゴンクエスト ライバルズ』、VR施設での『ドラゴンクエストVR』など、プラットフォームを問わず、さまざまな作品がリリースされている。

 また、堀井氏は『ドラクエ』以外にも『いただきストリート』シリーズ、『クロノ・トリガー』などの制作にも関わっている。

GDC って何?

 GDCとは、Game Developers Conference の略称で、世界中のゲーム開発者たちが集まる、ゲーム業界の一大イベントだ。毎年アメリカのサンフランシスコ周辺のエリアで開催されることが多く、ゲームに関するマネージメントや、マーケティング、ゲーム開発における、プログラミングや音楽、デザインなど、専門的な分野において、さまざまなセッションが数日間にわたって行われる(近年は月~金の5日間の開催が多い)。そこで、ゲーム開発者たちが登場して優れたゲームやゲーム開発者が選出され、表彰されている(Game Developers Choice Awards=GDCアワード)。

 このGDCのイベント中に、あるいはGDC開催期間中に、大手ゲームメーカーからビッグタイトルの発表やハードに関する発表が行われることもある。

GDC 生涯功労賞を受賞したクリエイターは?

2001年 ウィル・ライト 氏(Maxis社長/『シム・シティ』など)
2002年 中裕司 氏(セガ・プロぺ/『ソニック』シリーズなど)
2003年 横井軍平 氏(任天堂/ファミコン、ゲームボーイなど)
2004年 マーク・サーニー(アタリ、ソニーなど/『クラッシュバンディクー』など)
2005年 ユージーン・ジャービス(ウイリアムス/『Defender』『スマッシュTV』など)
2006年 リチャード・ギャリオット(オリジン/『ウルティマ』シリーズなど)
2007年 宮本茂 氏(任天堂/『マリオ』・『ゼルダ』シリーズなど)
2008年 シド・マイヤー 氏(マイクロプローズ・『シビライゼンション』シリーズなど)
2009年 小島秀夫 氏(コナミ・コジマプロダクション/『メタルギアソリッド』シリーズなど)
2010年 ジョン・D・カーマック 氏(idソフトウェア/『DOOM』『Quake』など)
2011年 ピーター・モリニュー 氏(ブルフロッグ/『ポピュラス』『テーマパーク』など)
2012年 ウォーレン・スペクター 氏(オリジン・システムズ/『ウルティマ』など)
2013年  レイ・ミュジカグレッグ・ゼスチャックDr. Ray Muzyka & Dr. Greg Zeschuk)氏(バイオウェア/『Mass Effect』など)
2014年 久夛良木健 氏(SCE/プレイステーション など)
2015年 坂口博信 氏(スクウェア・ミストウォーカー/『ファイナルファンタジー』シリーズなど)
2016年 トッド・ハワード 氏(ベセスダ・ゲームスタジオ/『Fallout』『Skyrim』シリーズなど)
2017年 ティム・スウィーニー 氏(エピック・ゲームズ/アンリアルエンジンなど)
2018年 ティム・シェーファー 氏(ダブルファインプロダクションズ/『サイコノーツ』『Kinnect Party』など)
2019年 エイミー・へニング 氏(ノーティドッグ/『アンチャーテッド』シリーズなど)
2021年 ララリン・マックウイリアムス 氏(マイクロソフト/『フルスペクトラム・ウォリアー』)



GDCアワード、過去の受賞作品は?

  GDCアワードでは、その前年のゲーム作品の中から、世界中の開発者たちがもっともすぐれた作品を選んでいるのだが、それがGDCアワード Game of the Year だ。歴代(2000~2020年までの、ベストゲームを以下の表にまとめた。

年度ゲームタイトルゲームメーカー
2000年シムピープルマクシス
2001年グランド・セフト・オートIIIDMA Design
2002年メトロイドプライムレトロスタジオ
2003年Star Wars: Knights of the Old Republicバイオウェア
2004年ハーフライフ2Valve Corporation
2005年ワンダと巨像Team Ico(英語版)
2006年Gears of WarEpic Games
2007年PortalValve Corporation
2008年Fallout 3Bethesda Game Studios
2009年アンチャーテッド 黄金刀と消えた船団ノーティードッグ
2010年レッド・デッド・リデンプションRockstar San Diego
2011年The Elder Scrolls V: SkyrimBethesda Game Studios
2012年風ノ旅ビトThatgamecompany(英語版)
2013年The Last of Usノーティードッグ
2014年シャドウ・オブ・モルドールMonolith Productions
2015年ウィッチャー3 ワイルドハントCD Projekt Red
2016年オーバーウォッチブリザード・エンターテイメント
2017年ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド任天堂
2018年ゴッド・オブ・ウォーSCEサンタモニカスタジオ
2019年Untitled Goose Game 〜いたずらガチョウがやって来た!〜House House(英語版)
2020年HadesSupergiant Games

 なお、昨年度(2021年)のGame of the Year には、以下の5作品『Inscyption』『Forza Horizon 5』『Resident Evil Village』(バイオハザード ビレッジ)『Deathloop』『It Takes Two』がノミネートされている。

 以上の5作品の中からGOTY(Game of the Year)が選ばれるのは、GDC開催中の3月23日(2022年)の予定だ。

・Game Developers Choice Awards 公式サイト
https://www.gamechoiceawards.com/