【基本中の基本】キャッチボールの考え方(図解)

2021-02-02ハナペン野球教室

 新型コロナウイルスでなかなか野球もできませんね。高校野球も選抜大会が中止になってしまいました。少年野球も春の大会は軒並み中止になっています。全国につながる最も大きな大会、選手権大会も残念ながら中止…のようですね。

 そんな中で、まずはキャッチボールの考え方について解説したいと思います。一番の基本は、相手の胸にライナーを投げること。ライナーを投げていない子には必ずライナーを投げなさい、と伝えていました。

 キャッチボールは、ほとんどの方が野球の基本中の基本だと言うと思いますが、これを大事にいちばん真面目にやる、っていうことがなかなか難しくて、できなかったり、ちゃんとやってないことが多いように感じています。「取って投げる」という基本的な技術を磨く、ということはもちろん、動くボールに慣れるボールと体の距離感をつかむという意味では(とくに小学生は)打撃を磨く際のベースとなる感覚にも通じていますし、何よりも守備において、取って投げて「アウトを取る」という、試合を試合として成立させるところの大部分の技術がこれで培われるので、これを真面目にやらない子供、チームは絶対に強くならない(うまくならない)、と思っています。

 キャッチボールと素振りだけでもちゃんとやっていれば、子供は野球がうまくなれる、というのが自分の考え方です。また、キャッチボールを公園の壁あてで代用すれば個人(一人)でもどんどんうまくなれます(ゴロもとれるようになります)。

 なので、自分は、子供たちにキャッチボールをとにかく真面目にやりなさい、1球1球全部ライナーを相手の胸に投げるつもりでやりなさい、胸に行かなかったら、次のボールをそこから胸によろ近づけて投げられたか(修正できたか)、狙ったところからのズレを1球ずつ着実により近づけられたか、を意識してやりなさい、と言っています。なんとなく、だらだら投げるのが一番ダメだよ、と。またこれができる子(1球1球にこだわって、1球1球を大事にうまく投げようと取り組める子)はピッチャーもできる、と思っています。

 また、ライナーで速い球を投げなさい、山なりのボールは野球のゲームで使うことはないから、一切投げるな、と指導しています。が、それには理由があります。それを子供たちにちゃんと納得してもらうために、以下の図を作りました。

じつはコントロールがつけやすい=相手がどの位置でも取りやすい

 ※なので、投げる方からしても、いちばんコントロールをつけやすい球が、ライナー、ということです。

最短距離で投げたほうがオトク! =フライは遠くまで投げてるのといっしょで損

 ※なので、アウトにしようと思ったら、ライナーを投げないとダメ、ということです。(試合で山なりの球を投げるという状況はない。)


 …ということを理解してくれると、キャッチボールでライナーを投げないとダメなんだ、ってわかってくれるかな、と思います。

 また、ピッチャーをやる子には、塁間をライナーで胸に投げられれば、そこよりちょっと低く投げるだけだよ、と言っていました。塁間より近いからキャッチボールより簡単だよ、と。

 逆に、キャッチボールで胸にライナーを投げる、1球ずつ真剣に真面目に狙ったところに投げる、行かなかったら1球1球ちゃんと修正する意識を持つ、ということを普段キャッチボールでやっていないと、マウンドでコントロールが定まらないときに「キャッチボールといっしょ、キャッチボールのつもりで投げればいいんだよ」と言っても、じつは意味がないことになってしまいます。

 理想を言えば、キャッチボールで胸にビシビシ投げられる子がより低く、より正確に、マウンドの距離感をつかむ感覚で(力まず)より精度を高める (できればコースや高低を意識して投げる) ようにできれば、よいですね。

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