【NEWS】オランダの出版社Cook and Becker社の『パックマン』アートブックがとても素晴らしいので紹介しよう!!
2022-02-16NEWS,アーケードゲーム,ゲームレジェンド,ゲーム会社,レトロゲーム,家庭用ゲーム,本
オランダから届いた重い荷物の中身は…⁉
じつは、昨年の11月だったかと思うんですが、とある荷物が海外・オランダから実家に届きました。
片面には、大きくパックマンのイラスト!! そしてWAKA WAKA WAKA WAKAの文字!! この時点で、すでにちょっと好きになっちゃいませんか? いいですよね。(まだ中身のことに触れていませんが…)
開けてみます。
Cook and Becker 社からのメッセージが添えられています。
この本を作った方、Tim Lapetino さん、Arjan Terpstra さんのお名前で、わざわざ日本語のメッセージが書かれていました。
そのメッセージカードをどけると…
「PAC-MAN Birth of an ICON」と書かれているのがわかります。
さらに四角いパックマン風カバーを取り外すと…?
まず、ダンボールから取り出して、ビニールのカバーを取り、中身を出しました。
カバーが2重構造になっていて、パックマンらしいギミックが施されています。これだけでも、パックマンへの敬意やこだわり、本作りへの本気度が見て取れます。いやー、こういう仕事ができる出版社が、ちょっと羨ましい…。
グローバルに販売することが可能な英語版だから、このような凝った作りができるのでしょうか。
さらに、内側のカバーの中に、本ともうひとつ、薄めの赤いものが入ってます。
(※この仕様はCollector’s Editionで、Standerd Edition は単行本のみ、のようです。後述します)
「PAC-MAN Birth of an ICON」の本と、もうひとつのアカベエ(ブリンキー)をモチーフにした赤いブックレット(こちらも後で紹介)が入っていました!
では中身をちょっとお見せしましょう。まずは…
「PAC-MAN Birth of an ICON」 の中身は…⁉
表紙をめくるとタイトルページがあります。
さらにそのページをめくると…
著作権表記等と、「パックマン」のゲームスタート時の画面!! 納得のページ構成ですね。
この緑のページは、1980年の、アメリカのゲーム会社Midwayのプロモーション用のアートワークだそうです。
ほかにも…
1982年、サンフランシスコのピア39 アーケードでウォークマンを聴きながら、パックマンをプレイする様子(左)と、ATARI 5200 の宣伝用のパンフレット(右)。
1955年に創設の中村製作所(ナムコの前身)の木馬の写真や、中村製作所のロゴなども収録されていて、「パックマン」ができる前の歴史――日本のアミューズメント産業の成り立ち―― から語られています。
「パックマン」の生みの親、岩谷徹氏や中村製作所の創設者・中村雅哉氏の話なども紹介されています(お二人の写真なども掲載されています)。
ナムコの中村社長がミッドウェイ社の Dave Marofske社長に送った日本の兜。右は、1980年、ミッドウェイの社長 Dave Marofske氏のサイン付の書簡。「パックマン」と「ラリーX」のライセンス契約に合意したことが書かれています。こんな貴重な資料も載っていて、’80年代のナムコファンにはたまらないですね…。
ミッドウェイが北米で「パックマン」のアーケード筐体を販売することになり、ミッドウェイが作った宣伝用チラシ(フライヤー)。1980年のもの。
こちらはミッドウェイ社が業者向けに作った「パックマン」の筐体のマニュアルの一部、とのこと。
中村製作所時代の、いわゆるエレメカの射撃ゲーム「SHOOT AWAY」や「フォーミュラX」のチラシなんかも掲載されております。すごい!!
…と、当時のさまざまな写真や資料がふんだんに掲載されていて、『パックマン』がどのようなところから作られ、どのような影響を社会に与えたのか? というところまで書かれています。
もちろん、岩谷徹氏をはじめとした、開発者のお話も掲載されています。
赤いブックレットの中身は「PAC-MAN FEVER」の復刻版レコード!!
こちらは見開きになっていて、中面の右側にパックマンのコインと「PAC-MAN FEVER」(Bucker & Garcia)の復刻版(Official Re-Issue)のレコードが入ってました!! 凝ってるなあ!!
「PAC-MAN FEVER」ってどんな曲⁉
ちなみに「PAC-MAN FEVER」は、オハイオ州出身の二人組(Buckner & Garcia)による、当時アメリカで大ヒットしていた「パックマン」を題材にしたヒット曲(’81年)。
こちらが当時のオリジナル音源のようです。さらにその後、30周年記念バージョンなどもリリースされているようです。
Pacman Fever (Extended version)
「PAC-MAN:Birth of an ICON」 やや手前みそまとめ!!
こちらの本は、オランダの出版社 Cook and Becker 社から昨年(2021年)11月に発売された単行本です。
じつは、このサイトとも関係のあるハナペン合同会社がちょっとだけ制作に関わっていて、日本での取材、資料集め等のお手伝いしました。元々は、岩谷徹氏をはじめとする、昔のナムコの方々の取材などをお手伝いする予定だったのですが、ちょうど2020年春ごろから新型コロナウイルスの感染が拡大し、その年のGW以降に取材をするはずだったオランダのスタッフが訪日して取材をすることが難しくなり、代わりに取材をすることになりました。しかし、すでに高齢な方が多く、また当時のスタッフでどうしても連絡が取れない方もいて、取材もとても難航しました。なので、結果的に電話やリモートでの取材が多くなりました。
残念ながら日本語版は出ていませんが、以前話を伺った時には日本でも出版したいそうなので、もし、我こそは!! という出版社の方がいましたら、ご連絡をいただければ、おつなぎします。
興味がある方は、こちらも合わせてチェックしてみてください。
・「PAC-MAN Birth of an ICON」Cook and Becker Official Website
https://www.cookandbecker.com/en/artwork/3012/pac-man-birth-of-an-icon-pac-man-bandai-namco.html
Standard Hardcover Edition:
・書籍「PC-MAN:Birth of an ICON」
・フルカラー300ページ超のボリュームで歴史、デザイン、イメージを紹介
・英文テキスト
・ハードカバー/ダストジャケット(カバー付)
・特典として、パックマンの生みの親:岩谷徹氏の著書「パックマンのゲーム学」(エンターブレイン刊)の初英訳を収録
Collector’s Edition:
・書籍「PAC-MAN: Birth of an Icon」
・パックマン風のユニークなボックスとスリップケースが付き
・PAC-MANのアーケード用限定トークンが付属
・バックナー&ガルシアによる1981年の大ヒット曲「PAC-MAN Fever」の限定新品7インチ・レコード・プレス付き
・2,000枚限定
Collector’s Edition (signed)
・コレクターズ・エディションに含まれるもの全て
・「パックマン」の生みの親である岩谷徹氏の直筆サイン入り
・60冊限定
PAC-MAN: Birth of an Icon is officially licensed by BANDAI NAMCO Entertainment Inc.
最後に…
じつは、この本の取材で、2020年の秋にコロナ禍が一時収まった際に数名の方々にお会いすることができました。その際に、久しぶりにMr.ドットマンこと小野浩さんにもお会いして、お話を聞くことができました。
小野さんは、1979年にナムコ入社されているので、まだ新人と言ってもパックマンの筐体や看板のデザインを手がけられていて、当時のお話を伺いましたが、とても気さくに答えていただいたことが今でも忘れられません。改めて、小野浩さんのご冥福をお祈り申し上げます。
パックマン公式サイト
・PAC-MAN Official Website
https://pacman.com/jp/
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Posted by Mr.Hanapen-Man
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